平成8年 東京新大学野球連盟春季入れ替え戦 |
工学院大、1部残留
東京外国語大、10季ぶりの2部昇格
東京都立大、3季ぶりの3部降格
帝京科学大、3部残留
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東京国際大(2部1位) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | 1 | 6 |
工学院大(1部6位) | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | × | 8 |
工学院・板橋、国際・塩見の先発で始まったこの試合は、3回に工学院が板橋・志摩の連続適時打で2点を先制。 さらに6回にも1点を加えた工学院は、投げては板橋が好投。しかし1年前同様、板橋の前に屈するかと思われた 国際打線だが7回に反撃。3四球を足場に2死満塁と攻め、井澤の2点適時打で1点差に迫り、 さらにリーグ戦であわや4冠王という活躍を見せた管野の2点適時打で逆転。 リーグ戦で99点を叩き出した国際打線が1イニングで板橋をとらえたが、工学院もすぐに板橋の2点適時2塁打で逆転し、 雪辱を期した塩見をKO。8回には国際も、工学院の2番手投手・佐藤から同点には追いついたが その裏に登板した鈴木が志摩・塩見の連続適時打で3点を奪われ、惜敗。板橋から3点のビハインドを逆転し、 先発の塩見も粘投した国際だったが今一歩工学院に及ばなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
工学院大(1部6位) | 0 | 0 | 0 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 9 |
東京国際大(2部1位) | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 |
高田・川内ともに四死球を出しながら無失点に抑える立ち上がりを見せたが、 4回に工学院が川内をとらえる。伊藤の適時2塁打で先制してなお1死満塁と攻め、捕逸で2点目。 さらに横溝の適時打で3点目を挙げたあと、今度は暴投で4点目。 代わった塩見が2死まで取ったものの満塁から志摩に2点適時打を浴び、結局国際はこの回6失点。 このリードで工学院・高田は余裕の投球。8回までを1点に抑え、最終回には1年生投手・岡川を投入。 失策絡みで2点を返されたものの工学院が圧勝した。
東京国際大にとって1年前のリターンマッチとなったこの入れ替え戦は、 多いに注目された試合となったが、結局地力に勝る工学院大が2連勝。 東京国際大は2部転落後2季目で優勝を拾ったものの、本田を故障(?)で登板させられず、 結局工学院大が多少上のレベルにいることを確認する入れ替え戦となってしまった。
2・3部入れ替え戦第1戦は東京外国語大(3部1位)がコールド勝ち
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東京都立大(2部6位) | 0 | 2 | 0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 8 |
東京外国語大(3部1位) | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 7 |
あとがない都立はリーグ戦で不調だったエース・石井を先発。対する外語は第1戦で先発した北島を温存して高野を先発させ、 序盤から点の取り合い。同点で迎えた4回に都立が荒川の適時打等で3点を挙げれば5回に外語は鈴木の2点適時打で2点を返す。 6回に都立が突き放すものの7回に外語は合路の、1塁ベースに当たる好運な適時打等で食らいつく。 両投手ともピリッとせずに点の取り合いとなり、最終回には外語が1点を返してなお2死1.2塁と詰め寄ったが 都立が辛うじて逃げ切り。故障もあるらしく、リーグ戦同様にあまりよくない投球に終始した 都立・石井だったが、13安打を浴び、165球を投げながらなんとか完投勝利。 第3戦に2部残留の希望をつないだ。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東京外国語大(3部1位) | 0 | 2 | 0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 8 |
東京都立大(2部6位) | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 7 |
外語は初回、敵失で先制したあと、さらに続く好機に京谷に2点適時3塁打が出て3点を先制。 いきなり心理的に大きなビハインドを背負うことになった都立だが、2回に岩佐の適時打で1点、 4回にも岩佐の適時打で1点を返す。5回に外語が1点を追加するもののすぐに都立が窪田の適時3塁打で1点差に迫り、 さらに7回にはこの日当たっている岩佐にソロ本塁打が出てついに同点。 試合の流れがやっと都立に傾き、8回にも都立が2死1.3塁の好機を迎えるもここは無得点。 それでも都立は流れを失っていないように見えたが9回、外語がワンチャンスをものにする。 1死3塁の好機を3走の本塁憤死で潰したかに見えたがしつこく2死1.2塁と攻め、 打順は4番の種山に。第2戦では就職活動で欠場し、この試合でもそれほど当たっていなかった種山だったが カウント2-3から「狙っていた」という直球を叩き、左越えの2点適時2塁打。 苦しんだ末にようやく都立を振り切ったかと思われた外語だが、都立も9回に反撃。 1死満塁と攻めて荒川の一塁後方への好運な適時打で1点を返してなお満塁。 2塁に俊足の窪田が進み、打順はリーグ戦でわりと打った堀江に。負けているとは言え 一打サヨナラの雰囲気が都立ベンチに漂ったものの、堀江の打球は遊ゴロに。 併殺となって試合終了。北島・石井両投手ともによくはないながら力投し、 どちらが勝ってもおかしくない試合だったが紙一重の差で外語が辛勝した。
東京外国語大は、平成3年頃以来、久々の2部復帰。対する東京都立大は、 1年前の入れ替え戦で2連勝で2部昇格を決めながら2季連続で2部最下位を味わい、 またも3部に逆戻りしてしまった。