杏林 | 国際 | 工学 | 理科 | 農工 | 駿河 | 勝 | 敗 | 分 | 得 | 失 | 得失点差 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
杏林大 | ---- | ○○ | ○○ | ○○ | ●○ | ○△ | 8 | 1 | 1 | 82 | 43 | +39 |
東京国際大 | ●● | ---- | ●○ | ○△ | ○● | ○○ | 5 | 4 | 1 | 58 | 41 | +17 |
工学院大 | ●● | ○● | ---- | ●● | ○○ | △○ | 4 | 5 | 1 | 47 | 51 | -4 |
東京理科大 | ●● | ●△ | ○○ | ---- | ●○ | ●○ | 4 | 5 | 1 | 47 | 58 | -11 |
東京農工大 | ○● | ●○ | ●● | ○● | ---- | ○● | 4 | 6 | 0 | 37 | 65 | -28 |
駿河台大 | ●△ | ●● | △● | ○● | ●○ | ---- | 2 | 6 | 2 | 42 | 55 | -13 |
※平成10年春季の1部のリーグ戦を観戦しての筆者・山口の雑感を別のページに書いてます。興味がある方はどうぞ→こちら。やや危険...
9/7 | ●工学院大 1-4 東京理科大○ | ●東京農工大 3-5 東京国際大○ |
9/14 | ●駿河台大 2-6 東京国際大○ | ●東京農工大 1-8 工学院大○(8回コールド) |
9/20 | ○杏林大 7-5 東京理科大● | △工学院大 4-4 駿河台大△(延長13回時間切れ引き分け) |
9/28 | ○工学院大 5-3 東京国際大● | ●杏林大 6-7 東京農工大○(延長10回) |
10/4 | ○東京理科大 2-0 工学院大● | ○東京農工大 4×-3 駿河台大●(延長10回サヨナラ) |
10/10 | ○東京国際大 6-4 駿河台大● | ○工学院大 5-0 東京農工大● |
10/11 | ●工学院大 9-12 杏林大○ | ○東京農工大 4-2 東京理科大● |
10/12 | ○駿河台大 11-6 東京理科大● | ○杏林大 4-1 東京国際大● |
10/18 | ○杏林大 10×-3 駿河台大●(8回コールド) | ●東京理科大 1-10 東京国際大○(7回コールド) |
10/19 | ●東京理科大 7-17 杏林大○(7回コールド) | ○東京国際大 17-8 工学院大●(7回コールド) |
10/25 | ○杏林大 4-0 工学院大● | ○東京理科大 10-3 東京農工大●(7回コールド) |
10/26 | ○駿河台大 8-4 東京農工大● | △東京国際大 5-5 東京理科大△(延長11回時間切れ引き分け) |
11/1 | ○東京理科大 5-0 駿河台大● | ●東京国際大 2-4 杏林大○ |
11/2 | ●東京国際大 3-5 東京農工大○ | △駿河台大 3-3 杏林大△(延長10回時間切れ引き分け) |
11/3 | ●東京農工大 6-15 杏林大○(7回コールド) | ●駿河台大 4-7 工学院大○ |
個人タイトル
首位打者 | 鈴木 祐司(工学院.31) |
31打数15安打 .484 |
---|---|---|
最多本塁打 | 鈴木 祐司(工学院.31) 佐々木 博基(国際大.9) 高野 哲広(駿河台.5) 井出 泰晴(工学院.44) |
31打数15安打 .484 3本塁打 34打数13安打 .382 3本塁打 35打数12安打 .343 3本塁打 28打数6安打 .214 3本塁打 |
最多打点 | 佐々木 博基(国際大.9) |
34打数13安打 .382 12打点 |
最優秀出塁率 | 山本 裕一(理科大.11) |
22打数7安打10四死球 .531 |
最多盗塁 | 白鳥 誠(農工大.31) 岡添 真介(農工大.16) |
37打数12安打 .324 9盗塁 29打数7安打 .241 9盗塁 |
最多勝利 | 川野邊 篤(杏林大.16) 白坂 公一(理科大.22) |
4勝0敗0S 防御率 1.72 4勝2敗0S 防御率 1.88 |
最優秀防御率 | 新村 正憲(杏林大.15) |
3勝1敗1S 防御率 1.29 |
最多奪三振 | 白坂 公一(理科大.22) |
4勝2敗0S 奪三振 45 |
打撃成績 (規定打席数は、28-コールド勝利数)
打席 | 打数 | 安 | 本 | 塁 | 打点 | 犠 | 振 | 球 | 打率 | 出塁率 | 得点圏 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.鈴木 祐司(工学院.31) | 36 | 31 | 15 | 3 | 28 | 8 | 1 | 3 | 4 | .484 | .528 | .500 |
2.大越 卓雄(杏林大.12)△ | 45 | 36 | 15 | 1 | 24 | 10 | 2 | 4 | 7 | .417 | .512 | .400 |
3.村上 貴洋(杏林大.20) | 47 | 39 | 16 | 1 | 22 | 10 | 0 | 6 | 8 | .410 | .511 | .412 |
4.佐々木 博基(国際大.9) | 42 | 34 | 13 | 3 | 25 | 12 | 1 | 5 | 7 | .382 | .488 | .556 |
5.渡部 真弘(杏林大.11)△ | 35 | 27 | 10 | 1 | 16 | 8 | 1 | 3 | 7 | .370 | .500 | .500 |
6.櫻澤 大喜(理科大.23) | 32 | 30 | 11 | 2 | 18 | 4 | 0 | 7 | 2 | .367 | .406 | .273 |
7.天田 雅伸(国際大.2)△ | 48 | 46 | 16 | 1 | 25 | 8 | 0 | 2 | 2 | .348 | .375 | .538 |
8.高野 哲広(駿河台.5) | 41 | 35 | 12 | 3 | 24 | 9 | 0 | 9 | 6 | .343 | .439 | .300 |
9.佐藤 竜也(駿河台.10)△ | 49 | 44 | 15 | 0 | 17 | 1 | 1 | 3 | 4 | .341 | .396 | .154 |
10.新谷 和俊(国際大.10)△ | 46 | 39 | 13 | 2 | 24 | 6 | 0 | 2 | 7 | .333 | .435 | .200 |
10.辻 智也(杏林大.7)△ | 31 | 27 | 9 | 1 | 14 | 9 | 0 | 3 | 4 | .333 | .419 | .400 |
12.白鳥 誠(農工大.31)△ | 45 | 37 | 12 | 0 | 16 | 0 | 1 | 7 | 7 | .324 | .432 | .167 |
12.飯塚 和男(杏林大.10) | 39 | 37 | 12 | 1 | 16 | 7 | 1 | 6 | 1 | .324 | .333 | .235 |
14.山本 裕一(理科大.11) | 35 | 22 | 7 | 0 | 8 | 4 | 3 | 4 | 10 | .318 | .531 | .625 |
15.小川健一郎(駿河台.27) | 40 | 32 | 10 | 2 | 16 | 7 | 2 | 5 | 6 | .313 | .410 | .300 |
投手成績(規定投球回数は、28-コールド勝利数)
試合 | 勝 | 敗 | S | 投球回数 | 打者 | 安 | 本 | 振 | 球 | 失 | 責 | 防御率 | 被打率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.新村 正憲(杏林大.15) | 6 | 3 | 1 | 1 | 28 | 113 | 15 | 3 | 16 | 11 | 7 | 4 | 1.29 | .152 |
2.岩本 学(農工大.18) | 6 | 3 | 1 | 0 | 35 | 154 | 30 | 1 | 28 | 11 | 18 | 6 | 1.54 | .216 |
3.川野邊 篤(杏林大.16) | 7 | 4 | 0 | 0 | 36 2/3 | 149 | 29 | 2 | 21 | 13 | 12 | 7 | 1.72 | .225 |
4.白坂 公一(理科大.22) | 8 | 4 | 2 | 0 | 62 1/3 | 260 | 52 | 0 | 45 | 29 | 20 | 13 | 1.88 | .235 |
5.岡川 貴光(工学院.18) | 4 | 2 | 0 | 0 | 27 | 114 | 13 | 2 | 25 | 19 | 9 | 7 | 2.33 | .141 |
6.小玉 典宏(駿河台.22) | 7 | 1 | 3 | 0 | 29 2/3 | 124 | 29 | 3 | 15 | 13 | 12 | 9 | 2.73 | .282 |
7.橋本 直弥(国際大.21)△ | 8 | 3 | 2 | 0 | 40 1/3 | 169 | 32 | 5 | 24 | 18 | 18 | 14 | 3.12 | .225 |
8.川内 真之(国際大.18)△ | 9 | 2 | 2 | 1 | 39 1/3 | 166 | 31 | 4 | 19 | 24 | 22 | 15 | 3.43 | .231 |
9.佐藤 嘉紀(工学院.17) | 7 | 1 | 4 | 0 | 40 1/3 | 175 | 38 | 2 | 16 | 21 | 20 | 17 | 3.79 | .259 |
10.駒木 康祐(駿河台.60) | 9 | 1 | 1 | 0 | 47 | 223 | 44 | 3 | 38 | 37 | 30 | 21 | 4.02 | .246 |
11.中島 敬蔵(農工大.44) | 6 | 1 | 3 | 0 | 36 | 184 | 41 | 3 | 21 | 32 | 35 | 25 | 6.25 | .281 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
杏林大(2部1位) | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 4 | 10 |
日大生物(1部6位) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日大生物(1部6位) | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
杏林大(2部1位) | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 5× | 8× |
この勝利で杏林大は、昭和62年の連盟加盟以来、何度となく挑戦した1部昇格を初めて果たした。一方の日大生物資源科学部は昭和62年春の1部昇格以来、低迷しながら何度となく2部転落の危機を免れてきたが、来季から22季ぶりに2部で戦うこととなる。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東京都立大(3部1位) | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
駿河台大(2部6位) | 0 | 4 | 0 | 4 | 0 | 0 | 1× | 9× |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
駿河台大(2部6位) | 6 | 1 | 0 | 11 | 0 | 0 | 0 | 18 |
東京都立大(3部1位) | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0 | 5 |
駿河台大は、平成4年秋に3部優勝校として挑んだ入れ替え戦で国際基督教大に2連勝して以来の入れ替え戦を2連勝で飾り、通算3度の入れ替え戦を6連勝。入れ替え戦における脅威的な強さを久しぶりに発揮し、2部残留を決めた。一方の都立大はさいきん毎シーズンのように入れ替え戦に登場する常連ではあるものの、今回は投手陣の崩壊に打線の不調も手伝って2連敗。今春に続いて2季連続の3部優勝を飾りながら、今春の入れ替え戦に続いて2連敗を喫し、2部復帰はまたもお預けとなってしまった。
まず優勝候補を挙げるとすれば、1部から5季ぶりに2部に降格してきた工学院大学だろう。前4年生の板橋虎太郎・高田建(平成9年3月卒業。工学院大学附属高校出身)の、投打の2本柱が抜けた穴を埋め切れずに今春は1部で最下位という結果にはなってしまったものの、附属高校から毎年有望な選手が入部しており、チームとしてのまとまりも個人レベルも、2部の中ではトップレベルにあると言えよう。圧倒的な強さで2部を征した平成7年ごろに健在だった緻密な野球は、今のチームにも受け継がれているように感じる。戦力的には、クリーンアップを務める志摩守博・井出泰晴(3年、工学院大学附属高校出身)の2人は、長打力に加えて確実性も合わせもつ、右の好打者で、2部の投手陣が彼らを抑えるのは相当難しいだろう。これに小細工のきき、足も使える田波泰寛・横溝陽介・山口浩司(いずれも工学院大学附属高校出身、横溝は3年であと2人は2年)らが加わり、攻撃に関しては力強さと緻密さを兼ね備えたいい攻撃が期待できる。一方、投手陣は、佐藤嘉紀・岡川貴光(2年、工学院大学附属高校出身)の2人が軸となるであろう。板橋・高田ほどではないが右の本格派タイプで、連戦の少ない2部の日程では、継投も可能である。2部の投手によく見られるような、四球で崩れる癖もあまりなさそうで、打ち崩されることもそうないであろう。このチームの不安要素を強いてあげるならば今季から新チームになるということでチームがやや若いということと、転落後最初のシーズンの戦い方は難しいということが挙げられるが、これらも大きな不安要素にはならないであろう。
この工学院大学の対抗となるチームは、杏林大学であろう。春は4勝5敗1分という結果に終わってしまったが、今季からは新戦力の好投手が加わるようである。今春は井沢俊介(前4年、平成9年3月卒業)の穴が想像以上に大きく、投手陣が崩壊した結果となってしまったが、それを新戦力で完全に埋めないまでもある程度カバーできれば十分優勝を狙える。春に軸として投げた川野辺篤(4年、多賀高校出身)・渡辺俊裕(3年、東京高校出身)といった軟投派投手を、先発以外にも様々な形で使えるようになればおもしろい。昨秋優勝ながら今春3位。今春は野手の方もそれぞれの実力を発揮できていなかったが、投手陣の不安が解消されれば彼らも十分な働きをしてくるであろう。打線は長打力はそれほどではないが、相手の弱点をつき、うまく点を取る攻撃ができる。盗塁王候補・小玉聡(2年、日大藤沢高校出身)がトップバッターを務め、春に実力を出し切れなかった大越卓雄(2年、作新学院高校出身)・渡部真弘(3年、茅ケ崎高校出身)らもクリーンアップに加わってくるだろう。下位打線にも嫌な打者が揃い、そして中野監督の強気で多彩な作戦も相手にとっては厄介である。そして、筆者が現役時代にヤジとして汚ない言葉を投げつけてきた飯塚和男(4年、宇都宮工業高校出身)・辻智也(4年、堀越高校出身。平成5年夏に西東京代表校の主将として甲子園出場)らもラストシーズンを迎える。彼らの活躍もささやかながら期待したい。
残りの4チームも上記の2チームと大きな差があるわけではないが、中でも不気味なのは東京理科大学である。今春5月10日に、初登板初先発初勝利のデビューを飾った白坂公一(1年、仙台一高校出身)の加入以来、このチームは息を吹き返した。このシーズン、結果的には最下位になってしまったが、白坂加入後はいい試合を展開し続けている。彼の加入が戦力的にだけでなく、雰囲気的にもチームに大きな影響を及ぼした。白坂は今春、被本塁打は多かったが、四球で崩れる癖はなく、安定感のある投手である。今季は2部の上位校とも互角以上の戦いが期待できる。打線も、足を使って効率よく得点する攻撃を心がけているようで、相手にとっては恐い打線ではないが戦いにくい打線である。鬼木啓一郎(4年、修猷館高校出身)の引退はやや痛いが、白坂以外にもいい1年生が入部しているようで、侮れないチームである。台風の目になるとも言える。
2部転落後5シーズン目を迎えてしまった東京国際大学は、1部を知る学年がおそらくほとんどいなくなってしまったはずである。その意味では、1部復帰という大きな目標はやや遠ざかりつつあるとは言えるだろう。今季から新チームになるということで、その戦力分析は難しいが、バッテリーがそのまま残るのは強みである。小柄ながら本格派左腕の川内真之(3年、城南高校出身)に加え、今春には橋本直弥(2年、坂戸高校出身)という左腕も頭角を現してきた。これに右の鈴木梃(3年、京華商業高校出身)を加えた投手陣は、いずれも先発・リリーフに対応でき、使い方次第では、バッテリーとしての力は2部の上位レベルを保つことができる。一方、レギュラーの4年生5人が引退すると考えられる野手の方はやや心配ではあるが、3年生以下にも、出場機会は少なかったものの有望な選手は多く、新しいチームで、今までとひと味違った新しい野球を展開できれば筆者が平成7年秋から待ち望んだ(?)「1部の貫禄が漂う盤石の強さを誇る国際大学」となる可能性はある。谷口監督の采配にも注目してみたい。
駿河台大学は、攻撃野球が持ち味のわりには今春は打線が奮わなかったが、経験を積んでいる選手が多く、4年生のラストシーズンに賭ける思いがうまく爆発すればいい戦いが期待できる。しかしそれ以上に、今春には不調だったエース・細貝章(3年、駿台甲府高校出身)の復調が待たれる。また、今春に一応日本工業大学と優勝争いをした末に2位に食い込んだ東京農工大学は、部員の減少傾向に悩みながら、エースで4番、今春には打撃2冠(最多打点・最多本塁打)と投手2冠(最多勝利・最多奪三振)を獲得した中島敬蔵(3年、飯田高校出身)も健在であり、そして6月に行われた東京都国公立大学体育大会(都内の国公立大学による体育大会。硬式野球の部では、東京大学や東京学芸大学が強い)においては創部以来初となる優勝を飾っており、部員の自信にもなっている。
このシーズンの農工大の戦績の詳細は こちら