平成11年 東京新大学野球連盟2部秋季リーグ戦

「工学院ファミリー、再び結実。充実の戦力で工学院大が9季ぶりの2部優勝」
工学 農工 理科 日工 駿河 日大 得失点差
工学院大 ---- ○○ ●● ○○ ○○ ○○ 8 2 0 57 24 +33
東京農工大 ●● ---- ○○ ○○ ○○ ○○ 8 2 0 66 38 +28
東京理科大 ○○ ●● ---- ●● ●○ ○○ 5 5 0 36 38 -2
日本工業大 ●● ●● ○○ ---- ○○ ●● 4 6 0 45 58 -13
駿河台大 ●● ●● ○● ●● ---- ○○ 3 7 0 26 48 -22
日大生物 ●● ●● ●● ○○ ●● ---- 2 8 0 27 51 -24

※今季の工学院大の入れ替え戦を観戦しての筆者・山口の雑感を別のページに書いています。 興味のある方はどうぞ→こちら。工学院大4年生、4年間お疲れさま。

※今季の2・3部の入れ替え戦を見聞きしての筆者・山口の雑感を別のページに書いています。 興味のある方はどうぞ→こちら

※今季の母校・農工大のシーズンを振り返っての筆者・山口の雑感を別のページに書いています。 興味のある方はどうぞ→こちら。いつまでも口うるさい先輩でごめんね。


試合結果

9/4 ●日本工業大 1-14 東京農工大○(7回コールド) ●日大生物 0-2 工学院大○
9/5 ●東京理科大 3-4 東京農工大○ ○駿河台大 7-1 日大生物●
9/11 ○東京理科大 8×-1 工学院大●(7回コールド) ○日本工業大 3-0 駿河台大●
9/12 ○日大生物 6-4 日本工業大● ○工学院大 11-2 東京農工大●(7回コールド)
9/15 ○東京農工大 10-0 駿河台大●(7回コールド) ●日大生物 0-4 東京理科大○
9/18 ○駿河台大 3×-2 東京理科大●(9回サヨナラ) ●日本工業大 0-11 工学院大○(7回コールド)
9/19 ●駿河台大 4-7 東京農工大○ ○東京理科大 2×-1 日大生物●(9回サヨナラ)
9/25 ○工学院大 2-1 駿河台大● ○東京農工大 8×-1 日大生物●(8回コールド)
9/26 ●日大生物 1-5 工学院大○ ○日本工業大 5-2 東京理科大●
10/2 ○駿河台大 5-2 日大生物● ○東京農工大 5×-4 日本工業大●(9回サヨナラ)
10/3 ●東京農工大 2-9 工学院大○(8回コールド) ○東京理科大 4-0 駿河台大●
10/9 ●日本工業大 5-10 日大生物○ ●東京理科大 1-6 東京農工大○
10/10 ●工学院大 7-8 東京理科大○ ●駿河台大 3-12 日本工業大○(7回コールド)
10/11 ○工学院大 5-0 日本工業大● ●日大生物 5-9 東京農工大○
10/16 ●東京理科大 2-11 日本工業大○ ●駿河台大 3-5 工学院大○

個人タイトル
首位打者
藁科 茂(日工大.55)


36打数16安打 .444

最多本塁打
藁科 茂(日工大.55)


36打数16安打 .444、5本塁打

最多打点
塩見 誠(工学院.1)


36打数15安打 .417、15打点

最優秀出塁率
藁科 茂(日工大.55)


36打数15安打5四死球、.512

最多盗塁
白鳥 誠(農工大.31)


37打数14安打 .378、9盗塁

最多勝利
岡川 貴光(工学院.18)


6勝0敗1S 防御率 1.02

最優秀防御率
岡川 貴光(工学院.18)


6勝0敗1S 防御率 1.02

最多奪三振
岡川 貴光(工学院.18)


6勝0敗1S 奪三振 47


打撃成績 (規定打席数は、28-コールド勝利数)
打席 打数 打点 打率 出塁率
1.藁科 茂(日工大.55)△ 41 36 16 5 13 0 7 5 .444 .5122
2.塩見 誠(工学院.1)△ 44 36 15 2 15 0 0 7 .417 .5116
3.串田 純司(工学院.4) 47 40 16 0 5 0 2 7 .400 .489
4.浅葉 直樹(日大生.1) 42 37 14 1 3 3 5 2 .378 .410
4.白鳥 誠(農工大.31)△ 41 37 14 0 3 0 4 4 .378 .439
6.泉 徳和(駿河台.31) 31 22 8 0 0 3 4 6 .364 .500
7.山口 浩司(工学院.5)△ 36 28 10 0 3 2 5 6 .357 .471
8.懸川 正博(工学院.3) 43 37 13 1 9 1 7 5 .351 .429
9.岩本 学(農工大.18) 43 38 13 4 10 1 9 4 .342 .405
10.井上 亮(駿河台.36) 36 31 10 0 2 1 4 4 .323 .400
11.柏井 伸二(農工大.22) 31 23 7 0 3 1 1 7 .304 .467
12.野中 強(駿河台.10)△ 42 27 8 0 2 9 3 6 .296 .424
12.小俣 雄史(農工大.8) 38 27 8 0 7 5 4 6 .296 .424
12.笹瀬 貴弘(日工大.4) 31 27 8 0 1 3 1 1 .296 .321
15.荒木 浩基(工学院.16) 34 24 7 0 5 3 3 7 .292 .471
16.前田 誠(農工大.56) 36 31 9 0 6 1 4 4 .290 .371
17.伊藤 勝悟(農工大.2)△ 45 38 11 1 10 0 5 7 .289 .400
--.佐々木 学(日大生.45)△ 23 19 10 0 3 1 0 3 .526 .591


投手成績(規定投球回数は、28-コールド勝利数)
試合 S 投球回数 防御率
1.岡川 貴光(工学院.18) 7 6 0 1 53 31 47 21 7 6 1.02
2.柏井 伸二(農工大.21)△ 7 5 1 1 47 44 33 18 25 10 1.91
3.佐藤 嘉紀(工学院.17) 4 2 2 0 29 2/3 21 22 16 18 8 2.43
4.飯沼 伸也(駿河台.18) 10 3 4 0 66 48 36 38 28 19 2.59
5.長尾 泰志(理科大.10) 8 2 4 0 50 1/3 38 45 27 22 18 3.22
6.上原 洋平(日大生.18)△ 7 0 3 1 39 41 12 33 22 14 3.23
7.岩本 学(農工大.18) 5 3 1 0 34 31 23 16 14 13 3.44


入れ替え戦


平成11年11月6日 東京都立大学グランド 1・2部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
工学院大(2部1位) 0 0 0 0 0 1 0 2 0 3
高千穂商科大(1部6位) 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1

バランスのよい、安定したチーム力で2部を制した工学院大が、エース・岡川の好投で第1戦をものにした。

工学院・岡川、高千穂商大・小池と実績のある両投手の先発で始まったこの試合、先制したのは高千穂商大。 3回に1死1.2塁からの二ゴロが敵失を誘い、1点。しかしその後の1死1.2塁、そして4回の1死2.3塁を 逃すと、5回まで小池に2安打に抑えられていた工学院が6回に反撃。3安打を集中し、 4番・懸川の適時打で追いついた。そして同点で迎えた8回、工学院は無死1.2塁の好機を 小池の暴投で無死2.3塁と広げる。ここで2番・岡部、3番・塩見が続けて犠飛を上げ、 2点を勝ち越し。投げては岡川が5回以降、完璧に近い投球を披露。9回に先頭打者を 四球で出すものの後続を3人で打ち取り、完投勝利。高千穂商大打線を3安打、 味方失策による1失点だけに抑える好投で第1戦をものにした。対する高千穂商大・ 小池も好投したが8回に9番・山口の2塁打と味方失策から迎えた危機に犠飛2本、 結局1安打で2点の勝ち越しを許した投球が悔やまれた。

平成11年11月7日 東京水産大学グランド 1・2部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7
高千穂商科大(1部6位) 0 6 0 0 0 1 1 8
工学院大(2部1位) 1 0 0 0 0 0 0 1
(7回コールド)

第1戦を落としてあとがない高千穂商科大が2回に集中打で6点を挙げ、コールド勝ちした。

工学院は初回、1死3塁の先制機に塩見の適時打で1点を先制。しかし2回に高千穂商大は 安本のバント安打から1死2塁の好機をつかむとここで、工学院先発・佐藤が8番・木建に四球、 9番・畑中に死球を出し、満塁。ここから高千穂商大は榎本の2点適時2塁打、前島の ツーランスクイズ、清水の適時3塁打、と一気にたたみかけ、結局この回6得点。 高千穂商大先発・古屋はコースをつく直球と低めへの変化球を使い、2回以降は大量点にも 守られて危なげない投球。結局古屋は2回以降を1安打に抑え、高千穂商大が8−1で コールド勝ちした。

工学院は、平成9年春の入れ替え戦での「涙の降板」以来の入れ替え戦登板となった佐藤が 2回に集中打を浴びて大敗。下位打線に余分な四死球を与えてしまい、 上位打線にはカウントを取りにいった球を積極的に打ち返された。 対する高千穂商大は今季のリーグ戦で5カードとも第2戦を落としていることで イヤな雰囲気を持っていただろうが、持ちこたえて五分に戻したあたりはさすが1部の老舗チーム、 といったところか?

平成11年11月14日 創価大学グランド 1・2部入れ替え戦第3戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
工学院大(2部1位) 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
高千穂商科大(1部6位) 0 0 0 0 0 0 2 0 × 2

工学院大は岡川、高千穂商科大は古屋と、両チーム白星を挙げた投手を先発させたこの第3戦、 緊迫の投手戦となったがわずかな差で1部校・高千穂商科大に軍配が上がった。

高千穂商大・古屋が初回の1死3塁の危機を乗り切ってうまく立ち上がると、工学院・岡川 はそれ以上の滑り出し。3回に唯一2死2.3塁の危機を迎えたものの5回まで それ以外はすべて3人で抑え、奪三振は8を数える力投。そして先制したのは工学院。 6回1死から四死球をもとに作った1死1.3塁の好機に迎える打者は今季15打点を 挙げて最多打点のタイトルを獲得した塩見。工学院としては最も期待できる 打者を迎えたこの場面で塩見は三振に倒れたものの三振の投球が暴投となり、 工学院は無安打で1点を先制。さらに懸川の安打で2死1.3塁と好機を広げた ところで高千穂商大は2番手にエース・小池を送る。小池がこの危機を無難に 抑えるとその裏高千穂商大は2死1.3塁の好機を作り打席に4番の松浦を迎える。 この場面で高千穂商大は1走がディレード気味の盗塁で塁間に挟まれるトリックプレーを 試みる。しかしここは工学院がうまく守り、3走・戸田の激しい本塁突入にも捕手・ 串田がボールを落とさず無得点。工学院ベンチから「頭を使え!」「頼りない4番だな!」 のヤジが飛び、串田のもとに工学院の選手が何人か駆けつけて本塁付近で 高千穂商大側とにらみあい、ムードは一触即発状態。そして7回、高千穂商大は 1死2塁の好機を作り、主将の安本が同点の適時2塁打。ついに試合を振り出しに もどすと高千穂商大に流れが傾いたのか、続く2死3塁から木建の当たりがゴロで 一二塁間をしぶとく抜き、勝ち越し。頼みの岡川が逆転を許し、反撃を試みたい工学院だが 打線がつながらない。8回は3者凡退、9回は先頭の塩見の安打と盗塁で無死2塁の 好機を作るも後続が小池に抑え込まれ、無得点。結局息詰まる投手戦は、 7回にうまく好機をものにした高千穂商大が逃げ切った。

高千穂商大は序盤を完全に岡川に押され、さらに先制を許して重苦しいムードでは あったが終盤に辛うじて逆転。7回の攻撃では松浦がカウント0-3からのストライクを 見逃した以外は5打者がすべてのストライクを打ち返す積極打で岡川をとらえた。 古屋-小池の投手リレーも決まり、平成7年秋以来8季ぶりの入れ替え戦で、 またも1部残留を勝ち取った。対する工学院は打線が不発。初回の1死3塁の好機に 塩見・懸川が凡退、6回に1点取ったあとの2死2塁は懸川が安打でつないだものの 松原が凡退。9回の無死2塁は懸川・松原・荒木が凡退。4安打1点に抑えられ、 4年間のすべてを賭けたような力投を見せた岡川を援護できず、平成9年春 以来の1部昇格はならなかった。


平成11年11月6日 東京都立大学グランド 2・3部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7
東京都立大(3部1位) 0 0 3 1 0 0 0 4
日大生物(2部6位) 4 11 0 0 0 0 × 15
(7回コールド)

2季連続同じ顔合せとなったこの入れ替え戦、前回は日大生物の2戦コールド勝利で終わったが この試合も同様の展開となった。

日大は初回、1死満塁から青木の押し出し四球で先制したあと早坂の走者一掃の適時2塁打が 出て計4点を先制。2回には1死2塁から2四球を挟んで5連打、2死となったあとも 満塁から浅葉の走者一掃の適時3塁打が出るなど、打者15人を送り込んで11点を追加。 都立も3回に椿・白川らの適時打で3点、4回に平嶋の適時打で1点を返し、 3回からは2番手投手・梅田が日大打線を無安打無得点に抑える投球を見せるも すべては焼け石に水。2回で15点のリードを奪った日大が完勝した。

平成11年11月7日 東京水産大学グランド 2・3部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日大生物(2部6位) 0 1 0 1 0 0 2 0 0 4
東京都立大(3部1位) 4 0 0 0 1 2 1 0 × 8

第1戦で大敗し、苦しくなったかと思われた都立大が雪辱を果たした。

都立は初回に日大先発・宮野尾を攻め、白川・吉田の適時打等で4点を先制。 日大も2回に永田の適時打、4回に辻のスクイズで1点ずつ返すものの、 都立先発・藤井が要所を締め、大量点は許さない。中盤以降は点の取り合いとは なったが終始リードを保った都立が、藤井-椿とつなぐ継投で逃げ切った。

都立はさいきんの入れ替え戦でほとんど2連敗で敗退、また第1戦を勝利しても 2・3戦を連敗して敗退していたが今回は、第2戦をとってこれまでと違う形で 第3戦へ。言ってしまえば低めのレベルで拮抗しているこの対戦ではあるが、 第3戦がおもしろくなってきた。

平成11年11月14日 東京商船大学グランド 2・3部入れ替え戦第3戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京都立大(3部1位) 0 0 3 0 0 0 6 0 0 9
日大生物(2部6位) 0 0 2 2 1 0 0 0 0 5

筆者は観戦に行けず、スコアも手元にありません。詳細については東京都立大学 硬式野球部の中のページをご覧ください→ こちら

このシーズンの農工大の戦績の詳細は こちら

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